発酵漬物

乳酸菌を利用した漬物

糠床のお世話

1.糠床は20℃から25℃で使いましょう。

 糠床の乳酸菌と酵母は20℃~25℃の間でバランスよく活動します。20℃以下、例えば冷蔵庫内ではどちらの微生物も活動が鈍って発酵の味が出てきません。しかし、30℃などの真夏の環境では乳酸菌の活動が活発になりすぎ、漬物の酸味が強くなります。真夏はエアコンの効いた部屋などにおき、30℃以上にならないようにしましょう。

2.糠床が緩くなったら足し糠をしましょう。

 野菜を漬けていると糠床は野菜の水分を吸って軟らかくなります。水分の多い糠床では雑菌が増えて匂いや味が悪くなります。糠床の水分は60%以下が良く、手でぎゅっと絞ってわずかに水が染み出る程度です。

3.酸っぱくなりすぎた糠床は?

 水分が多くて気温が高い日が続くと乳酸菌が活発になり糠床が酸っぱくなります。キュウリをつけて緑色が抜けて黄色になるような糠床はかなり酸味が多くなっています。こんな時は糠床に入っている乳酸菌の種類が変わり、酸性環境に強くてたくさん乳酸を作る乳酸菌が主役に変わっています。

 酸っぱくなりすぎた糠床の治し方として卵の殻を入れたり、塩を足して冷蔵庫に保存するなど言われていますが、主役の乳酸菌は変わらないのでなかなか治りません。酸っぱくなりすぎた糠床はあきらめて糠床を作り直すほうが早道です。